お久しぶりです、天音です!!
今日はGPミルウォーキー2018を制したジェスカイコンに関して、
各種カードの選択があまりにも素晴らしいと感動したので、書いていこうと思います
デッキリスト
Adrian Sullivan選手のジェスカイコントロールです
ニヴ=ミゼット4と宝物の地図4が特徴的ですが、その他のカード選択にも大きな学びがあると感じます
クリーチャー(7)
2:《奇怪なドレイク/Enigma Drake》
4:《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
1:《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
呪文(28)
3:《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
3:《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
2:《溶岩コイル/Lava Coil》
2:《潜水/Dive Down》
3:《発展+発破/Expansion+Explosion》
2:《イオン化/Ionize》
4:《選択/Opt》
1:《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
1:《ショック/Shock》
1:《呪文貫き/Spell Pierce》
2:《中略/Syncopate》
4:《宝物の地図/Treasure Map》
土地(25)
4:《断崖の避難所/Clifftop Retreat》
4:《氷河の城砦/Glacial Fortress》
5:《島/Island》
4:《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4:《蒸気孔/Steam Vents》
4:《硫黄の滝/Sulfur Falls》
サイドボード(15)
1:《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
2:《苦悩火/Banefire》
1:《浄化の輝き/Cleansing Nova》
1:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
2:《イクサランの束縛/Ixalan’s Binding》
2:《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
1:《否認/Negate》
2:《封じ込め/Seal Away》
1:《呪文詐欺/Spell Swindle》
2:《絶滅の星/Star of Extinction》
GPミルウォーキー2018のTOP8デッキリストはこちら
動画はこちら
PCの方は、これらを開きながら読んでもらえると、わかりやすいかもです
Adrian Sullivan選手の試合は
4:52:37〜「ミゼットコントロール vs ゴルガリ」あたりがオススメです
各種カード選択とその枚数について
パルン、ニヴ=ミゼット4枚
ご本人がインタビューで、
「プロツアーで結果を残したミゼット3枚のリストにインスパイアされた」
と仰ってました
↓おそらくAdrian Sullivan選手が参考にしたであろうリストです
ここ最近、ひたすらジェスカイコンを回しているので同感なのですが、
ミゼットは、生き残れば1枚(+適当な呪文)で勝ててしまう強さのバグカードです
前環境のスカラベの神とまでは言いませんが、
それくらい、デッキの核になり得るカードだなと思います
ただ、ここからの進化があまりにも凄い!!
奇怪なドレイク2枚
これもご本人がインタビューで仰っていましたが、
「弾けるドレイクだと返し(ビビアン、テフェリーなど)がつらい、1マナの違いは大きい」
この英断がまず素晴らしいなと思うのですが、すこし考えてみて、さらに気付いた事があります
「奇怪なドレイクが入っているという事は、弾けるドレイクも3〜4枚確実に入ってそうだな」
「じゃあ溶岩コイルはあるだけ入れよう、除去ももう少し増やすか」
おそらく1試合目で奇怪なドレイクを目撃した多くの対戦相手、特にイゼットドレイクは、
このミスリードをさせられたのではないかと
ゴルガリの場合は、チュパカブラやビビアンで対抗するも、潜水や呪文貫きで上手くいなされる展開に
実際には、弾けるドレイクは1枚も入っていませんし、
4枚積まれたミゼットも、サイドに2枚も取られたライラも、タフネス5なので落とせません
対戦相手のサイド後の溶岩コイルは、最悪の場合すべて腐ります・・・笑
相手の心をコントロールする、という事まで含めて、
きちんとデッキを組んでいて、本当におそろしいですw
もちろん、天敵であるアダントの先兵ケアにもなっているのは、さすがです
再燃するフェニックス1枚
ジェスカイコンはゴルガリ(中盤はビビアン)が結構辛いので、
弾けるドレイクより再燃するフェニックスを優先するのには賛成です
対戦相手の溶岩コイルが大抵メイン2枚なのに対して、
こちらの脅威は「奇怪なドレイク2枚とフェニックス1枚」の
合わせて3枚ちゃんとある(脅威数>除去数)のも良いですし、
そもそも1枚でも在るのと無いのとでは、相手からすればデッキの印象に雲泥の差が出ます
とは言えここは調整枠の印象を受けたので、
おそらく、裏目の少ないただ強カードというのもあり、調整の末に1枚だけ採用されてそうです
ドミナリアの英雄、テフェリー3枚
これはプロツアーのリストと同じく、3枚ですね
ニヴ=ミゼットがまだ守りやすいのに対して、
テフェリーは(返しで)殺戮の暴君を出されるとおよそ無力なので、
3枚に抑えざるを得ないというのも納得です
※それでも先出しなら5マナ(-2、-2 =実質1マナ)で2ドロー、7点回復分の仕事はするわけですが笑
環境のTOPメタであるイゼットフェニックスや、
ボロスウィニーに対しても結構良いようにやられるので、
カードパワーの高さはチート級ですが、4枚採用するには少し向かい風の印象です
潜水2枚
これだけクリーチャーの少ないデッキで2枚に増やしたのは、
本当に思い切った選択ですね、凄い
優勝くらい結果を残すデッキやプロって、思い切りが良い採用枚数の事が多い印象です
2017年のTHE Finalsを優勝した津村健二さんは、
スカラベの神を3枚も採用していましたし(一般的なリスト=常識は2枚でした)、
その後の青黒ミッドレンジでもスカラベの神を4枚投入していました
最近の話で言えば、プロツアーで惜しくも2位だったLSV選手のリストは、
征服者の誇りが3枚ですし(最適解は2枚と3枚との間にあるカード)、
土地も21枚でなく20枚に切り詰められています
すこし話が逸れましたが、
つまり、どちみち結構引きがよくないと、プロでさえTOP8なんて入れないわけで、
そうなると、ある程度は理想的な回り(噛み合い)をする前提で組むのって、
かなり合理的だなと思うんです
しかもこの潜水というカードは、うまく噛み合った場合にはゲームに勝利し得るくらい、
自分の展開に持ち込めるパワーを秘めてるので、感心するばかりです
呪禁の効果がメインなのは間違いないですが、
ミゼットのタフネスを+3(=8)にして、殺戮の暴君の猛攻を防ぐ使い方にも、あっぱれです
イオン化2枚
・対戦相手のライフを少しでも削っておきたい
・青マナは選択、潜水、呪文貫きの為に確保したい
・ニヴを筆頭に積極的に動くので、3マナは構えにくい
デッキ全体の構成から、悪意ある妨害ではなく、イオン化を採用しており、
それも2枚に抑える勇気、素晴らしすぎます笑
残骸の漂着1枚(メイン)
このカード、よくサイドに取られてますが、
普通に4マナの追放除去と考えれば、メインでも全く問題無いんですよね
しかも、サイドからというイメージも強いので、メインだと警戒されにくい
そもそもテフェリーで雑に土地が起きるので、自然に構えられますし、
ジェスカイコンは4マナの強い「除去的な動きが少ない」のが一つの弱点なので、
これ入れるだけでも相当強くなる印象です
天敵の「殺戮の暴君」がメインで大量発生してるので、ジェスカイ側もメインに入れるのは必然です
メタ的にも(特にGPはゴルガリ多そうなので)入れないと無理、くらいのカードかなと思います
ショック1枚 + 発展+発破3枚
これも、すばらしい!!としか言いようが無いです笑
このデッキの場合、「発展+発破」を絶対に多く取りたいので、3枚になっていますね
ラノワールやゴブリンの電術師などを牽制しつつ、
時には3マナある時に、ショックを発展でコピーしたであろう事が、容易に想像出来ます
発展+発破が序盤に腐らないというのは、もの凄く重要です
また、ニヴ=ミゼットを出していれば、「1マナ2点ダメージ+1ドロー+1点ダメージ」なので、
ダメージの低さも気になりませんし、7マナで「ミゼット+ショック」という動きができるのもでかい!!
本体ダメージの2点も、このデッキの方向性とは結構噛み合っていますし、
忠誠度2のビビアン・リードや、忠誠度1のテフェリーも、幾度となく倒して来たのでしょう
宝物の地図にもマナを割きたいので、序盤の1マナ浮きは貴重
考えれば考えるほど、天才か!!と言いたくなってしまいます笑
呪文貫き1枚
これも、普通なら否認や本質の散乱を取るところですが、完全に策士ですね
奇怪なドレイクや宝物の地図を筆頭に、
中盤を少し軽くしてあえて積極的に動き、
相手の警戒心が薄い場面で対処して、ゲームプランを狂わせる
重いところはミゼットを4枚も取ってあるので、うまくミゼットを守りきれば余裕の勝ち
ヴラスカの侮辱、ビビアン・リード、最古最誕などの重い呪文に刺さりますし、
たとえ腐ったとしても、ミゼットを出した後であればドロー呪文に早変わり
デッキ全体のコンセプトを貫いた、すばらしい選択だなと思います
中略2枚
先手か後手かで、強さの大きく変わるカードなので、
結構否定派だったのですが、このデッキなら喜んで採用します
宝物の地図で、対戦相手より多くのマナを出していくプランなので、
終盤まで使える場面は多いですし、ミゼットと合わせれば「1マナ1ドロー+1点ダメージ」
カードのデメリットを他カードでうまく補完した、すばらしい構築ですね
宝物の地図4枚
4枚採用する勇気に乾杯、以上・・・
と終わらせたいところですが、これも、ものすごく共感できます
ジェスカイコンって、クラリオンがあるおかげで、
序盤は意外と単体除去を打ちたくないんですよね
それもあって、活力回復が採用されてたりします
2〜3ターン目の時点で、そんな絶対に打ち消したい呪文って、
アダントの先兵、アズカンタくらいでそう多くないですし、構える必要性も薄い
つまり、ジェスカイコンの2ターン目は動くのが正
ジェスカイを極めた末の、納得のデッキ構築だなと思いました
その他、サイドの苦悩火2枚、絶滅の星2枚あたりも、しびれますねぇ〜
以上です
ベタ褒めにお付き合いくださり、ありがとうございました笑